福島第一原発の事故について

首相の現場視察

管首相が地震翌日(3/12)の早朝に原発へ出向き現場の状況を見た。
私はこのニュースを当日のリアルタイムで見ていて、さすがと思った。同時にそこまで原発の状況が悪いのかとも。
原発事故の被害の重大性を認識していた素晴らしい行動と思う。彼が取った行動は、国民および海外へ、政府側がこの問題を重要視していることをアピール出来ただろう。でもこの行動を好意的に報道しているメディアはあまりなく、逆にこの大変な時期に何で原発なんかへ行くんだという匿名の政府関係者のコメントが載っていた。(どうでもいいが、何故こういうコメントを述べた人の名前はいつも匿名になるんだろう。マスコミの首相下ろしの意図を感じるが?)
3/29参院予算委では、視察に対する批判が出たようだが、言った人間の常識を疑う。こういう人は何をやっても(やらなくても)ケチをつけるんだろうな。無駄な質問はやめてくれ、と言いたい。こんな発言をするということは、結局、東電の初動体制の遅れを首相の行動が一因かのようにすり替えたいだけなのでは、と思ってしまう。

東電の対応の未熟さ

現場で奔走している方々はさておき、経営陣と広報は本当にお粗末すぎる。危機管理論くらい勉強しておけ!と声を嗄らして言いたい。佐々敦行や後藤田正晴は読んでないんだろうか。。。有事の際に責任を取れなくて何のためのトップだか。東電社長が震災直後に体調不良で表に出なくなったのはあり得ないでしょう。

東電社長の3月中下旬の対応(体調不良による音沙汰なし)について、職場の送別会でも話題に出たので少し触れておく。私がビックリしたコメントが、50代の事務系オジサンから出た。
「社長が体調不良を理由に記者会見に出ないのはいいことだ。なぜならトップの言葉は取り返しがつかないから。下の人間が何らかの発言をしても後で社長が出れば訂正できるでしょ。」
この発想は私にはなかった。発言者は独立行政法人の事務畑一筋で来ているオジサンだから「事なかれ主義&辻褄合わせ」に長けていると推察される。そういう人にとっては、東電社長の言動も「理解できる」らしい。世の中、いろいろな考え方をする人がいるものだと久々に驚かされました。